work, life and myself

保健人材の問題

CATEGORYPUBLIC HEALTH
最近は、先進国でも問題になっていますが(特に日本)。途上国においても保健人材(ここでは、特に医師/護師/産師)の不足が問題になっています。

アフリカを例に挙げると、やはり問題となるのは頭脳流出(Drain Brain)になります。たとえば、アフリカの医師がより良い待遇を求めて、欧州に渡ってしまいます。欧州としても、安価な人材を確保することができるので、それを積極的に規制する動きはまだまだ弱いのが現状です。

WHOでは、人口千人あたりの医師/看護師/助産師の数は2.3人以上が必要という基準を設けていますが、この数字をクリアしている途上国というのは多くそうありません。

一方で、医師を増やしても、その分のポストを確保できない政府が多いのもまた事実であり、そういう国では医師免許を持ったタクシードライバーなどが存在します。もしかすると医師免許を持った理容師やパティシエなんてのもいるのかもしれません。

こういった話はよく聞くもので、保健人材に限らずに、たとえば大学を沢山作って大学生が増えたけれど、卒業後に仕事がないというのはよくあります。中国なんかも大変です。蟻族です(大学卒業したけれど正職員になれずに、低給与で仕事しており、住居費を浮かすために狭いアパートで集団生活をしている人たちのこと)。

今、途上国における保健人材の中で取り巻く問題で、一番話題に上がっているのがSitting Allowanceのようです。

各国の援助団体が、被援助国の保健人材のためにキャパシティディベロップメントを目的とした研修を行う。研修を行い際には、日当が支払われる。これがSitting Allowanceといわれるものです。座って研修に参加するだけで、お金が貰える。

誰がどういう経緯で始めたのか定かではありませんが、こういう慣例は、弊害です。はっきり言うと。アフリカが特にひどいというのは聞いたことがありますが、中南米でも同じような問題があります。

各援助団体によっても、その支払われる日当に差があるので、研修がバッティングした場合(たまにある)、参加者はより日当の高い研修に参加するということです。

各国の援助関係者での話し合い(Donor Harmonization)やより詳細なケーススタディなどを含めて、アクションが起こしていくことが必要だと思います。
関連記事
スポンサーサイト



スポンサーリンク

ここに広告のコードを入れる

COMMENTS

0Comments

There are no comments yet.